歌詞一覧


 

 

小ぶりなもの


1.その音に罪はない
もの凄く遠い町から音が聞こえてくる
言葉が違うから
なんて言ってるか分からないし
無論歌ってるヤツの顔も見えない

もの凄く遠い町から音が聞こえてくる
多分行ったことのない
国だろうし
怖くて1人じゃバスにも
乗れやしねぇや

不思議と不安は
微塵も感じない
知らないメロディ
知らないリズム
知らない響き
知らないコード進行

その音に罪はない

もの凄く遠い町から音が聞こえてくる
もしかしたら違う星からの
メッセージなのかも
なのに良い事なのはハッキリと分かる
おいで
あなたにも聞かせたいんだ

僕の信じた音に狂いはない
僕が愛したあなたが僕の世界
僕が信じた音は宇宙を目指す

その音に罪はない
その音に罪はないのか?


2.
こごえる背すじ
最近目を見て話すようにしてるのよ
気付いてる?
あなたを新鮮に見るため
努力してるの

あなたに話すためだけに
起きたような出来事は
今じゃ知らせる必要すら感じないわ

夏は嫌い
冬が好き
あたしたち
暖めあうことは出来ても
冷やしあうことは出来ないはずよ
それでもあたしの背すじは
凍っていく
あなたの前で

誰がいるとかいないとか
何時に帰るとかそんなことを
聞きたいわけじゃないのよ
分からないのね
家で引いてる電話番号は
あなたくらいしか使ってないわ
だからもう音は鳴らないように
してあるの

夏は嫌い
冬が好き
いろんな意見が一致したこと
うわべの喜びも感じてたわ
だけど本当に話し合うべきことは
未だ何ひとつ

雨の降る日曜日も
洗濯機の回る音も
あなたを愛した証拠には
ならないはずよ


3.
横顔のセレナーデ
誰にも内緒にしてきたこと
青春なんて言葉は
僕には無縁
僕に見えるのはそう
君の横顔

僕をおちょくるヤツらは
しょうもない
愛とか恋なんて言葉は
くだらない
僕にはもっと大事な用事があるんだから
邪魔はしないでくれ

君は窓際で
僕は隣だから
チラリとも見る勇気はないけど
だから
いつも校庭に犬が来ないか待っている
君の横顔
見れる気がするから

こんな事がずっと続く
はずがない
連中はそう言うけど
気にしない
僕にだけは当てはまるのさ
永遠というやつが!

君はこれから色んな人に
好かれたり嫌われたりして
生きてゆくのだろうけれど
僕には関係ないね
君の横顔を今眺めてて良いなら
君の横顔
なんてキレイなの!


4.
お悔やみ
忘れたフリさ
どんな天気でどこの店で
何を頼んだのか
テーブルの花の色でさえ
そして言い出したのはどちらか

風のような2人は
駅で待ち合わせては
足早に買い物を済ませ
日が暮れる前に帰る

走る走る
草で切った指が気になる
走る走る
草原を2人は
手を取りあって走る

2
人は歳を取ってからも手を繋いで歩く
そこには何の感情もなく
ごく自然な様子であった

2
人は始まりについて
よく揉めていたっけな
「あなたが言い出したのよ」
「君の言葉さ」
招かれた僕はそっちのけ

走る走る
ここの景色は変わらないはず
走る走る
歳を取った2人は
今は草原を歩く

随分と長い時間の中で
変わらないものなんてあるのかい?
「全部知ってるんだよ」
「それでも全部のつもり?」
「これはいい事?わるい事?」
「結局あなたの事なんて何も
知らない気がする。」
「君は誰なんだい?」
それすら

走る走る
草で切った指が気になる
走る走る
草原を2人は
手を取りあって走る

お悔やみって何?
お悔やみを言えば全て
片付くというの?
お悔やみって何?
何も言えなかった僕は
間違ってるの?


5.Dr.Kanye
Dr.Kanye
は変わり者
大きな風車が目印の
丘の上のラボで日々
研究を続ける
昔凄い発明をして以来
こもりきり
うだつが上がらない

この小さな町に柔らかい灯りが点くのも
商店の並ぶ通りに時を知らせる鐘の塔を
建てたのも全部
Dr.Kanye
のおかげだと言うのに
もう誰も覚えてはいない

僕が小さい頃から
風車の丘のおうちには
近づいちゃダメよと
ママから
ずっと言われてきたんだ
なんでもひとりぽっちになった
博士が住んでいるらしいけど
本当かな?

Dr.Kanye
は最後に人生をかけた発明を
悲しみを乗り越えられる
機械を自分と町に
もたらそうと企てている模様で
それだけに
心血を注いでいるらしい

Dr.Kanye
は再び
町のヒーローになったのです
だけど自分にはその機械は
全く役立たずで
同じような人がいると知り
発明の無意味さを知る


6.
魂もってない
前が見えないほどの
ドシャブリの雨の中を
僕はパンクした
自転車を漕ぎまくる
車高がやたら低い
車が追ってくる

町を歩いてたら
ツンツン頭の金髪達が
僕を指差して
ケラケラと笑っている
来ないでよ怖いよ
おうちに帰りたいよ

ダサいTシャツの
ガリガリの僕に
固い意志とか
貫くポリシーが
あるわけないでしょう
ブルース魂なんて知ったこっちゃないよ

やめてやめてよ!

あたしが怖い人たちに
囲まれたら真っ先に
駆け付けてくれるのが
あなたの役割でしょう?
もちろんと言ったが
多分我先に逃げる

ダサいTシャツの
ガリガリの僕に
固い意志なんて
貫くポリシーなんて
あるわけないでしょう
ブルース魂なんて知ったこっちゃないよ


7.
小ぶりなもの
君の持ち物は
なんでもかんでも少しだけ小ぶり
なんで?と聞いたら
「良いじゃない、
あたしはこれが好きなのよ」
僕には分からないや
ベランダの小ぶりなテーブルに
向かい合って
僕は熱いコーヒーをすすり
君はむっつりと本を読んでいる

余計なものを削ぎ落として
必要なものがちょっぴり足りないくらい
ならあの本棚は?
あのCDの山は?
余計なものってやつじゃないの?

あなた全然分かってないのね
微笑む心が少しあれば良いの
嬉しくて涙が出るような
そんな出来事が時々あれば良いのよ
その他の事はどうでも良いのよ
ついでにあなた向かいに座ってればいいわ

という事で
2
人の生活の基準はなんでも小ぶり
いつものベランダで
相変わらずコーヒーと読書さ
君って手の甲に
ほくろがあるんだね、知らなかったよ
その時初めて君が小ぶりなものを
好きな理由が分かった気がした

あなたホントにちゃんと分かってる?
好きどうでもいいに分ければいいの
嫌いはなし。面倒くさいから
あたしはもっと忙しく生きていたいのよ

あなた全然分かってないのね
微笑む心が少しあれば良いの
嬉しくて涙が出るような
そんな出来事が時々あれば良いのよ
ついでにあなたが向かいでコーヒーを
すすってくれていたら安心よ
いなくてもいいけどいて欲しいのよ

小ぶりな机で
小ぶりな朝食を軽やかに
小ぶりな花壇へ
小ぶりなじょうろで水をあげるのさ
小ぶりなギターを
小ぶりな音でかき鳴らすのさ
小ぶりなこの部屋で
小ぶりな人生を君と一緒に


8.
全然聞いてなかった
ごめん何の話だっけ?
全然聞いてなかった
美味しそうなアジを買ってきたから
一緒に焼いて食べよう
そっちの方が大事でしょ?